かたぴ
「foodpandaで配達を始めてみようか迷っている」
「foodpandaはUber Eatsと何が違うの?」
この記事ではこのような方の疑問にお答えします。
結論から言うと、foodpandaでの配達は報酬は高いがとにかく難ありといったところです。
foodpandaで配達していると、Uber Eatsで配達するのが馬鹿らしく思えてしまうほど、報酬が高いんですよね。
ただ、他のfoodpandaの配達員の方で「報酬はイライラの対価」という人もいたり、「金のために我慢してやっている」という人もいるくらい。
正直、誰にでもオススメできるようなフードデリバリーではありません。
報酬のために色々なものを犠牲にしてしまう感があるので。
実際この記事で解説する内容も、メリットよりデメリットのほうが多いです。
そこでこの記事では、Uber Eatsとfoodpandaの両方とも配達してきた自分が、Uber Eatsと比較した『foodpandaで配達するメリットとデメリット』を徹底的に解説します!
かなり長い記事になってしまい恐縮ですが、ぜひとも参考にしてもらえれば幸いです!
Uber Eatsと比較した、foodpandaで配達するメリット
まずはメリットから。
結論から書くと、以下の6点です。
- 報酬が高すぎるくらいに高い
- 鳴った時点でピックアップ先やドロップ先が分かる
- 配達員の顔写真と名前は注文者に表示されない
- 時給保証をやっている都市もある
- バッグやシャツは無料で配布される
- 完全シフト制なので供給過多になる可能性は低い
ひとつひとつ見ていきましょう。
メリット①報酬が高すぎるくらいに高い

たったこれだけの配達でこんなに報酬がもらえる
メリット6点といいましたが、スミマセン、報酬がメリットの9割を占めていると言っても過言じゃないですね。
鳴りさえすればfoodpandaの報酬はめっちゃ高いです!
いや、もう正直高すぎなくらい。
ちなみにfoodpandaはUber Eatsのようにクエストはありません。
純粋な配達単価だけを比較するとfoodpandaの配達単価はUber Eatsの2〜3倍くらいはありますね。
上記画像は2021年1月21日にサービスインした埼玉(さいたま市)での自分の配達の実績です。
詳細は以下の通り。
- 2021年2月15日(月)〜2021年2月21日(日)の1週間のうち6日間稼働
- 配達車両には125ccの原付バイクを使用
- 1週間の稼働時間は約30時間
- 1週間の配達件数は66回
- 1週間の報酬は79,585円
- 報酬を稼働時間で割ると稼働1時間あたり2,670円
- 報酬を配達件数で割ると配達1件あたり1,205円
どうですか?
Uber Eatsの配達に慣れていると、この金額がいかに高いのか感じていただけるのではないでしょうか?
全然配達件数をこなしていないのに「もう10,000円いったの!?」みたいな。
Uber Eatsでの配達経験が多い人ほど驚くと思います。
報酬が高いのはピック距離も関係しています。
Uber Eatsだとピック距離は考慮されませんが、foodpandaだとピック距離が考慮されるので、むしろ遠い店は歓迎!
かたぴ
メリット②鳴った時点でピックアップ先やドロップ先が分かる

ピック先とドロップ先を見た上で配達を担当するか決める
foodpandaは上記画像のように、鳴ったときの画面上にピックアップ先の店名とドロップ先の位置と住所が表示されています。
そのため、Uber Eatsのように鳴ったときのピンの位置でどの店なのかを見極める必要もないですし、ドロップ先がどの辺りになるのかを心配することもありません。
ピックアップ先の店名やドロップ先の方面を見て、嫌ならば拒否をすることもできますし。
かたぴ
メリット③配達員の顔写真と名前は注文者に表示されない
foodpandaは注文用アプリから見たときに配達員の顔写真と名前が表示されません。
この点は特に女性の方が安心できるかもしれませんね。
Uber Eatsだと注文者の中には、配達員が女性と分かってスクショを撮って顔写真を保存したり、まれにお届け時にセクハラまがいの言動をする人もいるからです。
配達員もピンキリなので、顔写真が見えたほうが正直なところ注文者としては安心するのですが、この辺は難しいですね。
かたぴ
メリット④時給保証をやっている都市もある
foodpandaではキャンペーンとして時給保証もやっています(一部都市のみ)
時給保証の対象都市なら、どんなに鳴らなくても1時間あたり最低1,000円は保証してくれますよ。
ただし、時給保証を受けるためには、その日の応答率が90%以上である必要があります。
応答率とは、鳴りに対してどのくらい配達を完了したかの割合のこと。
例えばその日に10回鳴って2件拒否(8件は配達完了)した場合は応答率は80%となります。
Uber Eatsだと鳴らなきゃ0円なので、その点は安心できる要素がありますよね。
かたぴ
メリット⑤バッグやシャツは無料で配布される

バッグやシャツは無料でもらえる(送料も無料)
Uber Eatsだと自分でバッグをAmazon等で購入しないといけませんが、foodpandaは配達バッグに加えて長袖シャツ2枚を無料で配布してくれます。
無料配布なので購入する必要もないですし、デポジットとして最初に取られていることもありません。
Uber Eatsと比べると、仕事を始めるに当たってバッグ代が浮くのは大きいですよね。
初期投資に必要な金額が更に減ります!
かたぴ
メリット⑥完全シフト制なので供給過多になる可能性は低い
foodpandaは完全シフト制です(これは後ほどデメリットとしても紹介するんですけどね)
つまり、シフトを入れていないと稼働することができません。
これは逆に、その時間帯は決まった人数しか稼働できないということでもあるわけで。
かたぴ
Uber Eatsと比較した、foodpandaで配達するデメリット
次に、デメリットを解説していきます。
こちらも結論から書くと以下の9点です。
- 時間的自由さは失われる
- 店での待ち時間が長い
- 配達アプリが使いづらい
- 休業してる店が鳴ることがある
- 鳴りを拒否したときのペナルティーが大きすぎる
- 現金払いの配達は任意ではなく必須
- 軽貨物での配達はできない
- チップ機能がない
- 全体的にイライラする要素が多い
ひとつひとつ見ていきましょう。
デメリット①時間的自由さは失われる
先ほどメリットの最後で触れましたが、もう一度。
foodpandaは完全シフト制です。
完全シフト制だからこそのメリットもありましたが、当然デメリットもあります。
foodpandaはフードデリバリーの中でも、かなりシフトに縛られる仕事なんですよね。
- シフトを入れた時間しか稼働できない
- シフトの欠勤はペナルティー大
シフトを入れた時間しか稼働できない
foodpandaでは事前にシフトを入れることでその時間帯に稼働することができます。
言い換えると、シフトを入れないと稼働したくても稼働できません。
Uber Eatsのように、いつでも気軽にオンラインとオフラインを切り替えることはできないのです。
そのため、以下のような自由さもfoodpandaにはありません。
- この後の予定がなくなったから稼働しよう
- スキマ時間の1時間だけ稼働しよう
- 友達から飲みに誘われたからもう帰ろう
シフトの欠勤はペナルティー大

入れたシフトをキャンセルしたい場合はまずは交代のオファーを出そう
シフトを入れた日に予定が入ったりして、もしシフトをキャンセルしたくなったらどうするか?
そのときはシフトの交代のオファーを出さないといけません。
交代のオファーというのは、自分が既に入れたシフトを他の配達員の誰かに引き取ってもらうことを指します。
誰かが引き取ってくれれば、そのシフトの時間帯は稼働しなくてOK。
特にペナルティーもありません。
ただ、もし誰もシフトの交換に応じてくれなかったら…?
そのときは、何とか予定を調整して稼働するか、ペナルティー覚悟で欠勤にするかのどちらかになります。
欠勤になるとランクに大きく響いてしまうんですよ。
foodpandaでは配達員一人ひとりにランク制が導入されており、最上位がランク1、最下位がランク6となります。
ランクが上位ほど、報酬が上乗せされるだけでなく、シフトも早く公開されてシフトを取りやすくなるというメリットがあります。
そういったメリットを失わないようにするために、シフトを一度入れてしまったらその時間帯に他の予定を入れるハードルは大きく上がってしまいます。
かたぴ
デメリット②店での待ち時間が長い
Uber Eatsでも店で待たされることは度々ありますが、foodpandaだと更に待たされる傾向にあります。
foodpandaではアプリ上にピックアップ目安時間が表示されていますが、時間通りに商品の準備ができていることのほうが少ないんですよね。
待つときは待たされますよ〜?
5分待ちとかしょっちゅうですし、最長で20分近く待ったことも。
ただ、メリット①でも解説した通りfoodpandaは配達1件あたりの報酬が高いので、待ったとしてもUber Eatsより時間あたりの報酬が高いということはよくあります。
foodpandaだとUber Eatsみたいに気軽に受けキャンもできないので、結局待っちゃうんですけどね。
なので、foodpandaで配達するなら待ち時間を潰すための手段は必ず用意しておきましょう。
個人的にはよくKindleで読書しています(笑)
かたぴ
デメリット③配達アプリが使いづらい
【🐼の配達用アプリの早期改修してほしい個人的ランキング】
第3位: ピックアップ目安時間を過ぎる配達が過半数以上を占めている
第2位: お客さんからメッセージが来ると何かしら送らないと画面が閉じれなくなる仕様
第1位: ピックアップ先やドロップ先に近づいたときに地図がオートスケールしない
— かたぴ@旅するフードデリバリー🛵(現在地: さいたま市🏠) (@katapi1103) February 16, 2021
Uber Eatsと比較するとfoodpandaのほうがアプリが使いづらいです。
以下の二つが特にツラいですね。
それぞれ解説します。
- メッセージを返信しないとチャット画面を閉じれない
- 地図がオートスケールしない
メッセージを返信しないとチャット画面を閉じれない

返信しないとエラー画面が出る
まず、お客さん(注文者)からメッセージが届くと、強制的にチャット画面が開くだけでなく、何かしら返信しない限りチャット画面を閉じれなくなります。
チャット画面が閉じれないと、お届け先の住所や地図が見られなくなってしまうんですよ。
走っているときにメッセージが来たら、一度立ち止まって返信しないとお届け先が分からなくなってしまいます。
お客さんから「ありがとうございます」「よろしくお願いします」など、それ以上やり取りは不要な一言だけのメッセージが来たときですら返信が必要です。
実際にやってみると結構イライラすると思います。
「なぜこんな仕様にしたんだ?」って思うこと間違いなし。
地図がオートスケールしない
Uber Eatsだとピックアップ先やドロップ先との距離に応じて地図がオートスケール(自動で拡大縮小)しますが、foodpandaだと地図がオートスケールされません。
例えばロングピックやロングドロップだと地図がかなり縮小されてる状態から走り出すので、ピックアップ先やドロップ先に近づいたときにそのままの縮尺では詳細な位置が分からなくなってしまいます。
そのため、ピックアップ先やドロップ先に近づく度に、手動で現在地ボタンを押して地図の縮尺を更新しないといけません。
これが非常に面倒なんですよね。
かたぴ
デメリット④休業してる店が鳴ることがある
にわかに信じられないことですが、foodpandaではまれに休業中(営業時間外)の店が鳴ってしまうことがあります。
休業中なので当然ピックアップに向かっても商品は受け取れないので配達できません。
到着後にサポートに休業の旨を伝えると注文自体がキャンセルになります。
更に問題なのが、休業によるキャンセルの場合、ピックアップ先までの距離料金だけが支払われるときと、まったく支払われないときがあるようで。
同じトラブルなのに支払われるときと支払われないときの違いとは一体・・・?
支払われなかったら向かい損だけで終わるのでたまったもんじゃないですよね。
Twitterを見ている限り、休業中の店が鳴るトラブルは日本各地で何ヶ月も前から発生しているようで、運営が本腰を入れて改善していないという風にも考えられます。
かたぴ
デメリット⑤鳴りを拒否したときのペナルティーが大きすぎる
foodpandaではUber Eats同様、鳴りを拒否することもできます。
どんなときに拒否したくなるか?
代表的なのは、駐禁リスクが高い等のどうしても行きたくないお店でしょうか。
ただ、foodpandaは応答率(鳴った中でどのくらいの割合、拒否せず配達を担当したか)が最もランクに大きく響きます。
デメリット①のところでも触れましたが、foodpandaでは配達員一人ひとりにランク制が導入されており、最上位がランク1、最下位がランク6となります。
ランクが上位ほど、報酬が上乗せされるだけでなく、シフトも早く公開されてシフトを取りやすくなるというメリットがあります。
良いことばかりなのでランクは高いに越したことはありません。
さて、鳴りを拒否するということは、応答率を下げることに他ならないわけで。
つまり、応答率を下げるということは、ランクダウンに直結します。
たった一度拒否しただけで大きくランクが下がってしまう。
これは厳しいの一言に尽きます。
自ずと全受け(ピックアップ依頼を拒否せずすべて受諾)するしかなくなります。
さながら、割り振られた配達をすべて言われた通りにこなす機械のようです。
かたぴ
デメリット⑥現金払いの配達は任意ではなく必須

現金払いのお客さんだったときの画面
Uber Eatsでの現金払いの配達は任意でしたが、foodpandaでは必須となります。
Uber Eatsでいつも現金払いの配達をやっている人はfoodpandaでも難なくできるでしょう。
現金ケースも特に指定はないので、Uber Eatsと同じものをそのまま使えます。
逆に、Uber Eatsで現金払いの配達をいつもオフにしていた人は大変。
現金払いの配達は絶対にやらないと決めている人はfoodpandaでの配達はできません。
ちなみに、foodpandaではUber Eatsのように現金払いのリクエストを受け付けるのON/OFF切り替えボタンがないので、お釣りが切れてしまったら配達中だろうが補充しないといけません。
かたぴ
デメリット⑦軽貨物での配達はできない
foodpandaでは、札幌の冬季限定を除き、軽貨物での配達は一切認められていません。
そのため、Uber Eatsの配達を軽貨物でやっている人は、自転車 or 125cc以下の原付 or 緑ナンバーのバイクのいずれかを用意しないとfoodpandaでの配達はできません。
雨の日や寒い日は軽貨物での恩恵が大きいだけに、ひとつ残念なポイントになります。
かたぴ
デメリット⑧チップ機能がない
foodpandaにはUber Eatsとは違ってチップ機能がありません。
Uber Eatsもチップ機能はコロナ以前まではなかったんですよ。
もはや当たり前になった感もありますけどね。
Uber Eatsでの経験上、現金払いのときに現金でチップをいただくことがあるので、foodpandaでのチップは現金払いの配達に期待しましょう。
かたぴ
デメリット⑨全体的にイライラする要素が多い
ここまで挙げてきた通りfoodpandaというのは、使いづらいアプリだったり、休業してる店が鳴ったり、理不尽なことでランクが下げられたりなど、問題が多々あります。
「メンタルが不安定な人や怒りっぽい人にfoodpandaはオススメできないなぁ」というのが率直なところ。
冒頭でも書いた通り、「報酬はイライラの対価」と言う人がいるのもうなづけてしまいます。
イライラしたあまり無茶な運転をして、事故に遭ったり事故を起こしたりしたのでは話になりません。
イライラしたとしても冷静になって自分を自分でコントロールできる人じゃないとfoodpandaでの配達は務まらないでしょう。
かたぴ
まとめ
- 報酬が高すぎるくらいに高い
- 鳴った時点でピックアップ先やドロップ先が分かる
- 配達員の顔写真と名前は注文者に表示されない
- 時給保証をやっている都市もある
- バッグやシャツは無料で配布される
- 完全シフト制なので供給過多になる可能性は低い
- 時間的自由さは失われる
- 店での待ち時間が長い
- 配達アプリが使いづらい
- 休業してる店が鳴ることがある
- 鳴りを拒否したときのペナルティーが大きすぎる
- 現金払いの配達は任意ではなく必須
- 軽貨物での配達はできない
- チップ機能がない
- 全体的にイライラする要素が多い
以上、Uber Eatsとfoodpandaの両方の配達を経験してきた自分が思う、Uber Eatsと比較したfoodpandaのメリット・デメリットでした。
正直なところ誰にでもオススメできるようなフードデリバリーではありません。
報酬のために色々なものを犠牲にしてしまう感があるので。
また、報酬も高すぎるので、いずれ報酬が下がることは間違いありません。
投資フェーズだから金額が高いだけで、今の金額のままでは運営は大赤字です。
【🐼の配達員に質問】
アプリの仕様やサポートの対応は今と変わらず、もし報酬だけが他社(Uber, Wolt, menuなど)と同じ水準まで下がったとしても、🐼での配達は続けますか?
— かたぴ@旅するフードデリバリー🛵(現在地: さいたま市🏠) (@katapi1103) February 17, 2021
ちなみに先日Twitterでアンケートを取ってみましたが、もしfoodpandaの報酬が競合他社と同じまで下がったら、大半の配達員は辞めてしまいそうな傾向が見て取れました。
それくらい報酬だけのためのフードデリバリーになってしまっているとも言えます。
本当にそれでいいのかfoodpandaよ…
そのため、報酬が高い最初のうちだけ稼働して、競合他社と同じくらいの水準まで報酬が下がってきたら他社に移るというのが現実的で賢いやり方な気がしますね。
かたぴ